社長業と監督業は似ている? サッカーから学ぶリーダーシップ
(CNN) 米ハーバード大学ビジネススクールの研究員が巨大組織におけるトップレベルのリーダーシップについて研究を始める場合、産業界や金融業界で評価の高い最高経営責任者(CEO)に注目するというのはよくあることだろう。
だが、そういった当たり前のやり方は脇に置き、研究員が目を向けたのは、社会主義者を公言するサッカーチームの監督だった。昨シーズンまでイングランド1部の名門チーム、マンチェスター・ユナイテッドを率いていたアレックス・ファーガソン氏だ。
ファーガソン氏は史上最も成功した監督の1人だ。約40年にわたる監督歴を通じ、いくつものトロフィーを獲得し、優勝を重ねてきた。
素晴らしい経歴ではあるが、ファーガソン氏は、綿密な研究に活用できるようなビジネスにおけるリーダーシップについて何か知っているのだろうか。
実に多くのことを知っている、と指摘するのは経営コンサルタントで、サッカーチームの監督へのインタビューをまとめた本も執筆した経験のあるマイク・カーソン氏だ。
カーソン氏は「サッカーは選手の売り買いやチームの選別にあると思われているが、実際は、そういったものが占める割合は比較的小さい。サッカーもまた、どうやって自身を律するか、どうやってチームを指揮するか、どうやって他者を導くかだ」と指摘。サッカーチームを率いるのも、企業を率いるのも、人的スキルについては非常によく似ていると付け加えた。