イスラエルが一部で戦闘休止、陸と空からガザに支援物資搬入

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ガザ市に到着した援助物資車両から小麦粉の袋を受け取るパレスチナ人=27日/Abdel Kareem Hana/AP

ガザ市に到着した援助物資車両から小麦粉の袋を受け取るパレスチナ人=27日/Abdel Kareem Hana/AP

(CNN) イスラエルは27日、パレスチナ自治区ガザ地区の一部地区で一時的に戦闘を停止する「戦術的休止」を開始し、人道支援物資を積んだトラック100台あまりがガザに入った。ヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)は上空から支援物資を投下した。

ガザで餓死者が増え続ける事態を目の当たりにして世界各国が憤りを強める中で、イスラエルはガザ封鎖をある程度緩和する措置に出た。

CNNの映像には、ヨルダン軍とUAE軍が数カ月ぶりに空中から投下した支援物資に大勢の人が詰めかける様子が映っている。ヨルダンによると、この日は25トン分の食料や必需品を投下した。前日の26日にはイスラエルも支援物資の投下を行っていた。ただ、支援物資の空中投下に対して人道支援団体からは、非効率で危険が大きいとして批判の声も出ていた。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、イスラエルが支援物資搬入のための「安全な回廊」を設けると発表したことを受け、トラック100台以上分の支援物資がガザ地区に届けられた。OCHAはイスラエルの対応を歓迎しながらも、「飢餓を食い止めるためには膨大な量の援助が必要」だと訴え、今後も支援物資の搬入を継続させる必要があると強調した。

ガザ地区の飢餓は深刻化の一途にあり、7月に入って栄養失調に伴う死者が急増している。世界保健機関(WHO)によると、2025年に確認された栄養失調に伴う死者74人のうち、63人が7月に死亡していた。

米国のドナルド・トランプ大統領は27日、ガザへの人道支援を増やすと述べる一方で、ガザのイスラム組織ハマスが支援物資を盗んでいるという主張を繰り返した。米政府による内部調査では、ハマスによる支援物資の奪取横行を裏付ける証拠は見つかっていない。

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