イスラエル、ガザで支援物資の空中投下を開始 一部で戦闘の「人道的休止」も
(CNN) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区への人道支援物資の空中投下を開始した。イスラエル軍がCNNに認めた。軍はまた、ガザの一部地域で現地時間27日から戦闘の「人道的休止」が始まると明らかにした。だが休止の期間については明言しなかった。
イスラエルの治安当局者は25日、CNNに対し、イスラエルが外国によるガザへの支援物資の空中投下を認める予定だと述べていた。ガザをめぐっては、住民が飢餓の危機に直面しているとして国際社会から非難の声が上がっている。イスラエル軍によれば、国際支援団体とも連携して支援物資の空中投下を実施するという。
一方で、ガザへの物資投下という手段については、費用がかさみ、非効率で、現地の住民にとって危険を伴うとの批判が出ている。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のトップは26日、支援物資の空中投下について「目くらましだ」と批判した。
イスラエル軍は、ガザでの戦闘の人道的休止をめぐり、戦闘作戦自体は停止していないと強調した。軍は、すべての人質の帰還とイスラム組織ハマスの地上および地下での撲滅のために作戦を継続するとしている。
ガザの人道状況をめぐっては国際社会から非難の声があがっている。27日には、戦闘の人道的休止や、支援物資搬入のための「人道回廊」の設置も発表された。
2023年10月にハマスがイスラエルを奇襲して以降、ガザ保健省によれば、ガザ地区では少なくとも127人が飢餓や栄養失調で死亡した。当局によると、その中には母親の腕の中で死亡した生後5カ月の乳児も含まれている。