ガザでは「飢餓が扉をたたいている」 国際NGOが警告
(CNN) 国際NGOオックスファムの平和・安全保障担当ディレクター、スコット・ポール氏は23日、CNNに対し、パレスチナ自治区ガザ地区に駐留するスタッフが支援対象の民間人とともに飢えに苦しんでいると警告した。イスラエルはガザへの支援物資の流入を制限し続けている。
ポール氏は「時間は尽きた。飢餓が迫っている。まさに今、扉をたたき壊そうとしている」と述べた。
「ガザ地区全域で見られるのは、家族が毎日、栄養価の低い食事で暮らしているという現状だ。多くの場合、人々は何も食べずに過ごしている」
ポール氏は、ガザの境界には住民全員を2カ月養えるだけの食料があるものの、「イスラエル政府により組織的に制限されている」ため、必要としている人たちに届かないと言い添えた。
イスラエル側は、封鎖下にあるガザに十分な支援物資の搬入を認めていると主張しているが、援助団体や複数の西側諸国は、イスラエルの厳格な管理の下でガザに届いている食料は必要量のごく一部にすぎないと批判している。
ポール氏によれば、イスラエルの軍事作戦は現地の援助活動従事者にも直接的な影響を与えており、多くがパレスチナ人である支援スタッフは、毎朝、自身の地域で最も支援が必要な人々を特定しようと奔走している。
支援スタッフ自身が安全に活動できるかや、子どもや親族のために十分な食料や医療を確保できるかといった不確実性は1年9カ月にわたる戦闘の間変わっていないという。