空軍機墜落で学校が「死のトラップ」に、答えを求める生徒たち バングラデシュ
バングラ空軍機墜落、答えを求める生徒たち
ダッカ(CNN) 軍用機が学校に墜落して大勢の子どもたちが犠牲になったバングラデシュの首都ダッカ。焼け焦げた校舎の外では22日、数百人の生徒が集まり、答えを求める声を上げた。
バングラデシュ空軍の機体は21日、空中で機械的な不具合に見舞われ、ダッカのマイルストーン・スクール・アンド・カレッジに墜落。2階建ての校舎は炎と煙に包まれ、普段通りだった登校日は恐怖の一日と化した。
事故機が墜落したのは、生徒が午後の授業を終え、子どもたちを迎えにきた保護者が校門の外に集まっていたタイミングだった。子ども25人を含む少なくとも31人が死亡し、近年のバングラデシュで最悪の航空事故となった。パキスタン軍の報道部門によれば、負傷者は165人ほどで、その多くは重度のやけどを負った。
死傷者の大半が幼い子どもだったことから、バングラデシュに衝撃を与えた今回の悲劇は一段と悲痛な色を帯び、パキスタンは国を挙げて喪に服している。
警察と空軍関係者が現場で墜落機の部品の回収を進める中、集まった群衆からは当局者へ怒号が飛んだ。一部の生徒はCNNの取材に、死者数は公式発表より多いかもしれないと語った。
国営BSSニュースが首席顧問報道局の話として伝えたところによると、バングラデシュ政府は死傷者に関する情報の公表を控えているとの指摘を否定。依然として死亡者の身元確認が進められている状況だと付け加えた。
墜落現場では22日、前日の惨状を目撃した人たちが見るからにまだ動揺していた。
英語科の講師を務めるモハマド・イムラン・フセインさんはCNNの取材に、「子どもや保護者の遺体が散乱していた」と証言。「すべてを言葉にすることはできない」と語り、悲痛な様子で言葉を振り絞った。
機体が墜落したとき、フセインさんは校庭の向かいにある学校関係の建物にいたという。

娘が行方不明になり、涙を流す父親/Mahmud Hossain Opu/AP
「本当に耐え難い音だった。何事かとあたりを見渡すと機体の尾部が見え、巨大な炎が目に入った」と振り返った。
マイルストーン・カレッジの敷地には幼稚園と小学校、高校が併設されている。フセインさんによれば、墜落で崩壊した建物は約20棟のうちの一つで、6歳から13歳までの生徒100人近くが学んでいた。
高校生のシェイク・ラミーンさんは「まるで建物が死のトラップと化したようだった。本当に恐ろしい体験だった」と語った。
「たくさんの子どもが目に入り、救助を試みた」「やけどを負って助ける求める子どもの姿が見えたが、誰も来なかった」(ラミーンさん)