スカイダイビングのフェリックス・バウムガートナーさん墜落死 成層圏ジャンプで世界記録
(CNN) 成層圏からのジャンプを世界で初めて成功させたオーストリアのスカイダイバー、フェリックス・バウムガートナーさんが17日、イタリアで起きたパラグライダーの墜落事故で死亡した。56歳だった。現地のメディアが伝えた。
CNN提携局SkyTG24によると、沿岸部の町ポルト・サンテルピーディオを飛行していたバウムガートナーさんのパラグライダーが制御できなくなり、ホテルのプールに墜落した。
この事故で女性がパラグライダーに衝突されて負傷したが、重傷ではなかったとSkyTG24は伝えている。
イタリア国営放送のRAIによると、墜落原因については当局が究明を進めている。

2001年、リオデジャネイロにある山「ドイス・イルマンス」の上空を飛行するバウムガートナーさん/Reuters
バウムガートナーさんはマレーシアのペトロナス・ツインタワーやブラジル・リオデジャネイロのキリスト像といった世界各地の名所からのスカイダイビングで知られる。2012年には成層圏のカプセルから約3万9000メートルの高さを飛び降りるスカイダイビングを成功させ、世界記録を達成した。
落下速度は時速1350キロ以上に達し、音速を超えた。
この挑戦のスポンサーだったレッドブルは17日、「長年の友人、フェリックス・バウムガートナーのあまりにも痛ましい訃報(ふほう)に接し、衝撃を受け、悲しみに暮れている」「フェリックスは『飛ぶために生まれ』、決然として限界に挑んだ」と追悼する談話を発表した。