米コロンビア大学、構内で抗議活動行った学生70人を処分 連邦資金の回復念頭

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
今年5月、米コロンビア大の図書館外に集まった抗議デモ参加者を押し戻す警官/Spencer Platt/Getty Images/File

今年5月、米コロンビア大の図書館外に集まった抗議デモ参加者を押し戻す警官/Spencer Platt/Getty Images/File

(CNN) 米コロンビア大学は今週、70人以上の学生に懲戒処分を下した。これに先駆け同大司法委員会は、構内で起きた複数の親パレスチナデモを調査した。同大では今年、学内最大の図書館で、また昨年にも構内の別の場所でそうした抗議活動が行われていた。

現在大学側は、数百万ドル規模の連邦政府資金の回復を目指している。

コロンビア大学は22日の声明で、個々の学生に対する懲戒処分の結果は公表しないとしつつ、バトラー図書館による処分には、保護観察、停学(1年から3年)、学位の取り消し、退学が含まれると述べた。その上で「学業活動の妨害は大学の方針および規則に違反するものであり、このような違反には必然的に何らかの結果が伴う」と説明した。

懲戒処分に詳しい情報筋によると、70人以上の学生が処分の対象となり、そのうち約8割が停学、退学、または学位の取り消しを受けた。情報筋によれば、停学期間のほとんどは最短で2年間だったという。

CNNはホワイトハウスにこの処分についてのコメントを求めている。

トランプ政権が各大学へ反ユダヤ主義取り締まり強化を呼び掛ける中、コロンビア大学はそうした圧力の焦点となっている。同大やハーバード大学といった名門大学は、対策を講じなければ連邦政府からの資金援助を失うリスクにさらされている。コロンビア大はハーバード大ほど対立的な姿勢は取らず、政権が今年初めに打ち切った数百万ドル規模の連邦政府資金の回復を目指す方針だ。

こうした大学への呼び掛けは、トランプ政権による大学政策の改革に向けた広範な取り組みの一環だ。改革の対象には多様性、公平性、包摂性などを掲げる学内のプログラムが含まれる。トランプ大統領は当該の改革を政治的勝利を収めるための課題と見なすが、一方で学問の自由や大学キャンパスにおける連邦政府の役割を巡り、大きな疑問が浮上する事態ともなっている。

ホワイトハウスの当局者らは先週、コロンビア大学の代表者と会談した。会談に詳しい関係筋がCNNに明らかにした。トランプ政権は大学に対し、和解金の支払いと連邦政府からの資金援助再開に向けた改革の実施を求めており、現在双方は合意に近づいているとみられる。

当該の合意の詳細について、関係筋は明言しなかった。

コロンビア大学は22日に声明を出し、「我々のコミュニティーのため、大学に求められる学術的使命の遂行に注力しなければならない」と述べた。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「米国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]