ウクライナ中部に弾道ミサイル、15人死亡 NATO会議開催中に
(CNN) ウクライナ中部ドニプロペトロウスク州の州都ドニプロに24日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、15人が死亡した。前日には首都キーウのアパートへの攻撃で9人が死亡しており、ロシア軍の攻撃が激化している。
このほか、スーミ、ヘルソン、ドネツク、オデーサなど各州で少なくとも24人が死亡した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、オランダで開催中の北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に出席。NATOのルッテ事務総長やコスタ欧州理事会議長らと会談し、支援を訴えた。
ウクライナの当局者によると、ロシア軍は弾道ミサイルでドニプロを攻撃した。犠牲者には5歳男児や11歳女児が含まれるという。
ドニプロのフィラトフ市長は学校や医療施設、自治体施設、集合住宅など約50の建物が損傷したと明らかにした。ロシアが2022年に全面侵攻して以降、最も被害が大きいという。
当局によると、ドニプロでは170人超が負傷し、乗客約500人を乗せて走行していた列車も損傷した。

記者会見で発言するウクライナのゼレンスキー大統領=オランダ・ハーグ/Omar Havana/Getty Images
世界が中東情勢に注意を向ける中、ゼレンスキー氏はイランとロシアのつながりを強調した。イランはロシアに短距離弾道ミサイルやドローン(無人機)などを供給してきた。米当局者によると、イランはロシア国内にドローン工場も建設したという。
ロシアはウクライナへの攻撃でイランが設計したドローン「シャヘド」を多用してきた。ロシアはシャヘドの国内生産を増強し、ここ数週間、空からの攻撃を激化させている。
英国のヒーリー国防相は、中東情勢が緊迫する中でもNATOがウクライナから注意をそらさないというメッセージを発信することが重要との認識を示した。