英、核搭載可能なF35A戦闘機12機を米から購入へ NATO核ミッションにも参加
オランダ・ノールトウェイク(CNN) 英国が核兵器搭載可能なF35A戦闘機12機を米国から購入することが明らかになった。
スターマー英首相が25日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で発表する見通し。加盟国に対し、同盟の支援に向けたさらなる努力も呼びかけるとみられる。
首相官邸によれば、スターマー氏は「英国のNATOへのコミットメントは疑う余地がなく、英国の安全と安心の維持に対する同盟の貢献も同様だ」と表明する予定。
その上で「しかし、何世代にもわたって欧州・大西洋地域を守るために、われわれ全員が立ち上がる必要がある」とも指摘するとみられる。
今回の発表は、トランプ米大統領がNATO加盟国について、防衛に十分な支出をしていないと繰り返し批判したことを受けたものだ。
主に米ロッキード・マーチン社が製造するF35は、地球上で最も先進的な戦闘機のひとつであるが、最も高価な戦闘機のひとつでもある。
核兵器搭載能力を持つ航空機の取得決定は、英国の核態勢の大幅な強化を意味する。
つまり既存の海上核抑止力に加え、核搭載可能航空機に関連するNATOのミッションに今後英国が加わることになる。
スターマー氏は「急激な不確実性の時代にあって、もはや平和を当然視することはできない」と強調する見通し。
英国政府によると、この決定は英国におけるF35プログラムの2万人の雇用を支援する。またジェット機の世界的なサプライチェーン(供給網)の15%が英国に拠点を置くことにもなるという。