イスラエル政府の目標に変化、イラン体制の不安定化に焦点移行 CNNアナリスト
(CNN) CNNの政治・世界情勢アナリスト、バラク・ラビド氏はイランとイスラエルの軍事衝突について、ここ数日でイスラエル政府の目標に顕著な変化が見られ、イランの核能力に終止符を打つことから、体制全体を不安定化させることへ移行しているとの見方を示した。
ラビド氏は「イスラエル政府がこの戦争で掲げている目標は二つある。一つはイランの核開発計画の粉砕、もう一つは弾道ミサイル能力の破壊だ。だが、過去48~72時間で新たな暗黙の目標が浮上した。イランのレジームチェンジ(体制転換)だ」と指摘した。
ラビド氏によると、イランによるイスラエルのソロカ病院への攻撃後、イスラエル政府の公のトーンが変化したという。ソロカ病院への攻撃では数十人の負傷者が出ている。
「病院や国内の複数の都市への攻撃を受け、イスラエルのカッツ国防相は、イランの体制不安定化が今回の軍事衝突の目標の一つだと明言した。イスラエルの高官が公にこうした発言をするのは初となる。イランの最高指導者ハメネイ師を標的とする考えも示したが、これも初めてのことだ」(ラビド氏)
「イスラエルにとって核計画や弾道ミサイルが焦点でなくなったのは明らかだと思う。当初はこれが目標だった。今や明白なのは、イスラエルがイランの体制不安定化を試み、その崩壊を望んでいるということだ」