旅客機がひょうの嵐に遭遇、機体に甚大な損傷も無事着陸 インド

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インディゴ航空の旅客機が雹の嵐に遭遇し、機体の激しい揺れや機首の損傷に見舞われた/Dhiraj Singh/Bloomberg/Getty Images

インディゴ航空の旅客機が雹の嵐に遭遇し、機体の激しい揺れや機首の損傷に見舞われた/Dhiraj Singh/Bloomberg/Getty Images

(CNN) インドの格安航空会社インディゴ航空の旅客機が21日、飛行中に雹(ひょう)の嵐に遭遇し、機体に甚大な損傷を被りながらも無事に目的地へ着陸した。途中の激しい揺れは、機内の乗客を恐怖に陥れた。

インディゴ航空の声明によると、同機はインドの首都ニューデリーからカシミール地方のインド実効支配地域最大都市シュリーナガルへ向かっていた。通常の飛行時間は約1時間半だが、「途中で突然の雹の嵐」に遭遇したという。

同社は、「運航乗務員と客室乗務員は定められた手順に従い、機体はシュリーナガルに無事着陸した」と述べている。

声明では機体の損傷の詳細は明らかにされていないが、複数の写真には機首に開いた大きな穴が写っている。

デリー首都圏では21日夜、広範囲にわたる雨、雷雨が発生していた。

乗客が撮影し、X(旧ツイッター)に投稿した動画には、飛行機が雹に遭遇した瞬間、広範囲に広がるパニックと恐怖の様子が映し出されている。雹の嵐が引き起こした乱気流で機体が激しく揺れる中、人々の叫び声や子どもたちの泣き声が聞こえる。

この乗客は地元通信社の取材に対し「あまりにも乱気流が激しく、これが最後のフライトになるのではないかと思った。誰もが墜落するだろうと思っていた。本当に衝撃的な経験だった」と振り返った。

その上で、無事に機体を着陸させたパイロットへの感謝の言葉を述べた。

さらにこの乗客は機体を降りた際、損傷の様子を目にして一段のショックを受けたと語った。

CNNの交通アナリストで、元米国運輸省監察官のメアリー・シアボ氏は、このような事故は珍しくないと述べた。

雹は機首の破損やフロントガラスの損傷など、飛行機に重大な損傷を与える可能性があるが、それでも多くの飛行機がこれまで無事に着陸してきたと同氏は説明。

また悪天候がレーダーに映らない場合は、「気づかないうちに雹の中にいる」こともあると付け加えた。

「過去には雹が機首に当たり、一部が破損した飛行機もあった。(飛行機は)装備を失うこともあるが、重要なのはそれでもまだ操縦は可能だという点だ」(シアボ氏)

激しい乱気流の事故は過去にも報じられてきた。昨年はシンガポール航空の旅客機が乱気流に巻き込まれて乗客1人が死亡、70人以上が負傷した。

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