ロシア軍事同盟がカザフスタン介入、平和維持部隊を派遣へ

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抗議活動参加者が火を放ったアルマトイの行政施設/Eyepress News/Reuters

抗議活動参加者が火を放ったアルマトイの行政施設/Eyepress News/Reuters

(CNN) ガス価格の値上げを機に全土に抗議活動が広がり、非常事態宣言が発令された中央アジアのカザフスタン情勢で、アルメニアのパシニャン首相は5日、ロシアが主導する軍事同盟、集団安全保障条約機構(CSTO)が平和維持部隊をカザフスタンへ派遣すると発表した。

CSTOは旧ソ連構成国で組織するもので、現在の議長国はアルメニアとなっている。

同首相の声明によると、カザフスタンの国内情勢の安定化を図る平和維持部隊の派遣期間は限定されている。派遣は、カザフスタンのトカエフ大統領からの支援要請を受けた形となっている。

カザフスタンの地元メディアは内務省の報道機関向け情報として、国内各地で起きた暴動で警官や警備関係者の8人が死亡したと伝えた。警官ら317人が負傷したとも報じた。

内務省の公式サイトに載った声明によると、アルマトイ、シムケント、タラズ各市では地元の行政施設が襲われ、窓やドアが破壊された。「暴徒は石、棒、油や火焔瓶を使っている」ともした。

トカエフ大統領は「テロリスト」がアルマトイの空港を占拠し、航空機5機も奪ったと非難。市外で軍兵士と衝突していると述べた。抗議活動の参加者は国家システムを弱体化しているとし、多くは海外で軍事訓練を受けた者だと主張した。

カザフスタンは豊富な石油資源を材料に外資を呼び込み、独立以降、堅調な経済成長を維持してきた。ただ、専制的な統治が国際社会の懸念を時には招き、抗議活動も過酷な手法で封じ込めていた。

ロシアとは密接な関係を築き、米中央情報局(CIA)の世界便覧によると国内の総人口約1900万人のうちの約20%はロシア系。カザフスタンのバイコヌール宇宙基地はロシアの宇宙開発の主要拠点ともなっている。

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