感染猛威のインド、米ファウチ氏も全土ロックダウンを呼び掛け
ニューデリー(CNN) インドが世界最悪規模の新型コロナウイルス感染拡大に苦しむ中、同国のモディ首相に対して全土でのロックダウン(都市封鎖)を求める声が強まっている。米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長もこのほど、CNN提携局などの番組でロックダウンが必要との見方を示した。
インド保健省によると、10日の新規感染者は36万6161人となり、5月6日以降で初めて1日あたりの感染者数が40万人を下回った。パンデミック(世界的大流行)発生以降の累計感染者数は2200万人以上に上る。
10日の死者数は3754人となり、8~9日に連日4000人以上の死者を報告した水準を下回った。累計の死者数は24万6116人となった。
危機の深刻化に伴い、インドの医療体制は限界を超えている。病床や酸素、医療従事者の数は足りず、一部のコロナ患者は医師の診察を受けられないまま、待合室や診療所の外で死亡している状況だ。
半数以上の州や連邦直轄領は第2波に対処するため個別に封鎖を行っているものの、2度目の全国的なロックダウンの導入を求める声が強まっている。