世界10億人超に迫る飢餓、新型コロナで食糧危機に拍車 国連が警告

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WFPは世界でさらに1億3000万人が飢えの瀬戸際に追い込まれるとの見通しを発表した/Mohammed Hamoud/Getty Images

WFPは世界でさらに1億3000万人が飢えの瀬戸際に追い込まれるとの見通しを発表した/Mohammed Hamoud/Getty Images

ロンドン(CNN) 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、世界食糧計画(WFP)は、世界でさらに1億3000万人が飢えの瀬戸際に追い込まれるとの見通しを明らかにした。

WFPのデイビッド・ビーズリー局長は21日の国連安全保障理事会で演説し、最悪の場合、30カ国以上が飢餓状態に陥る可能性もあると予想。そのうち10カ国あまりでは既に100万人以上が飢えの瀬戸際にあると指摘した。

ビーズリー局長は、深刻な食糧不足を引き起こし得る要因として、紛争や景気後退、援助の減少、原油価格の急落を挙げ、そうした壊滅的な事態を避けるために迅速な行動が必要だと強調。「われわれはCOVID―19のパンデミックに対応しながら、同時に飢餓パンデミックの瀬戸際にある」「COVID―19の経済的影響による死者が、同ウイルスによる死者を上回る現実的な危険がある」と訴えた。

WFPは以前から、飢えや戦争に苦しみ、1億3500万人が危機的な状況に直面している多くの国にとって、2020年は壊滅的な年になりかねないと警告していた。今回の新たな予測により、この数字はほぼ2倍に増大する。

既に慢性的な飢えにさらされている8億2100万人を加えると、悲惨な状況に追い込まれる人は10億人を超すことになる。

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