サウジ記者殺害、遺族が政府との和解を否定

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CNNのインタビューに答える長男のサラー氏(右)とアブドゥラ氏=2018年/CNN

CNNのインタビューに答える長男のサラー氏(右)とアブドゥラ氏=2018年/CNN

(CNN) 昨年10月にトルコのサウジ総領事館内で殺害されたサウジアラビア人記者、ジャマル・カショギ氏の息子が12日までに声明を出し、自身の家族とサウジ政府の間で和解が成立したとする報道を否定した。

カショギ氏の長男のサラー氏はツイッターに声明を投稿。「現時点で裁判が行われており、和解に関する交渉はこれまでも現在も議論されていない」「この犯罪に手を下した者、関与した者は裁判にかけられ、罰を受けることになる」と述べた。

今月初め、事情に詳しい関係者がCNNの取材に答え、カショギ氏殺害に対する補償として遺族らが多額の現金や資産を受け取ったと明らかにしていた。政府との窓口役を果たす長男のサラー氏には西部ジェッダの豪邸、次男アブドゥラ氏と娘2人にも別の敷地に邸宅が用意されたという。

こうした遺族への補償については、カショギ氏がコラムを書いていた米紙ワシントン・ポストが最初に報じていた。

サラー氏は声明の中で「世間の関心の高まりは理解している。人々は事件に関して何が起きたのか知りたがっており、こちらとしては法的に可能となった時点で直ちに状況を説明するつもりだ」と強調した。

そのうえで「いかなる友人、相談役、第三者にも我々を代表して発言する権利はない」とし、カショギ氏の子どもたちと彼らの弁護士を除き情報提供者を名乗ることはできないとの認識を示した。

サウジでの裁判ではカショギ氏殺害にかかわったとされる被告11人のうち、5人が死刑を求刑される見通し。同国の司法制度はイスラム法(シャリア)に基づき、死刑を言い渡された被告が遺族に慰謝料を支払えば執行を回避できるとしている。このためカショギ氏の遺族も、これらの慰謝料を受け取る可能性があるとみられていた。

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