子どもの喫煙、インドネシアで拡大<下> 広告や販売の規制緩く

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2歳から喫煙 インドネシアのたばこ事情

(CNN) 「たばこアトラス」によると、インドネシアでは2013年、男性の57%以上が喫煙者だと報告された。

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大半の国では13年から16年にかけて喫煙率が低下したが、インドネシアの場合、18歳以下の喫煙者の割合が7.2%から8.8%に増加した。

さらに懸念されることに、10~14歳の年齢層では、13年と16年のいずれにおいても3%以上が喫煙者だった。インドネシアで13年に報告された基礎健康関連のデータによると、同年齢層の少年の18%以上、少女の9%以上が試しにたばこを吸ってみたことがあるという。

インドネシア保健省で非感染性疾患対策の責任者を務めるスリストヨワティ博士は、農村地帯や貧困層では問題が一層深刻だとみている。「貧しい人々はたばこにお金を使っている」という。

農村地帯に低所得層が住む傾向もある。両親は働いて家族を養うことを優先しているため、親の注意が他に向いている間に、子どもがたばこなどの影響を受けやすくなる可能性がある。

さらに子どもたちは、たばこにお金を使えるよう若いうちから仕事を始める。「これが地方の生活だ」。こう指摘するのは数十年にわたり子どもの喫煙問題を観察し、これに取り組んできたインドネシア小児科学会のプルンガン会長だ。

プルンガン氏は喫煙拡大の根本的な要因として、同年代の子どもの影響に加え、たばこの広告や、公共空間での喫煙を規制する法律や施行体制の欠如、大手たばこ企業によるスポンサー投資、たばこの販売方法などがあるとの見方を示す。

プルンガン氏によれば、レストランでの禁煙区画は非常に狭い。また、たばこ企業は依然として公共の建物やクラブのほか、スポーツや音楽関連イベントのスポンサーにも名を連ねている。

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