軍事ヒステリーは「世界的惨事」に プーチン大統領が警告

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ロシアのプーチン大統領。北朝鮮情勢をめぐり、軍事的ヒステリーは大惨事につながるとの見方を示した

ロシアのプーチン大統領。北朝鮮情勢をめぐり、軍事的ヒステリーは大惨事につながるとの見方を示した

(CNN) ロシアのプーチン大統領は5日、中国で開かれたBRICSサミット閉幕に当たって演説し、北朝鮮の核開発を巡る危機的状況がエスカレートすれば、「世界的惨事」に陥って大量の犠牲者が出る可能性があると警告した。

北朝鮮が核を保有しているのは明らかだとした上で、外交のみが事態を解決する唯一の手段だと強調している。

プーチン大統領の見方では、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は核兵器開発に政権の存亡をかけている。イラクで欧米の介入によってフセイン政権が崩壊した後、内戦状態に陥った状況を目の当たりにして、北朝鮮はイラクの二の舞にはならないという決意を固めたとプーチン大統領は解説する。

ロシアは北朝鮮の核実験を非難するとしながらも、北朝鮮に対する制裁は「無意味で効果もない」とプーチン大統領は力説。金委員長の考え方として、政権を崩壊させるくらいなら国民を飢えさせることを選ぶだろうと述べ、「雑草を食べてでも、自分たちの安全を守る道に背を向けることはしない」と予想した。

その上で、「北朝鮮が核を持っていることも、長距離砲などの兵器を持っていることも分かっている。長距離砲に対抗できる兵器は存在せず、そうした兵器は位置の特定が難しい」と語り、ミサイル防衛システムでは通常の長距離砲に対する十分な安全は保障できないと指摘。「従って、このような軍事ヒステリーは良い結果にはつながらない。世界的惨事を招き、多数の犠牲者が出る可能性がある」と警告した。

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