香港返還20年 習氏「権力への挑戦許さず」

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習国家主席の前で就任宣誓する林鄭月娥行政長官

習国家主席の前で就任宣誓する林鄭月娥行政長官

香港(CNN) 香港は1日、返還20年を迎えた。中国の習近平(シーチンピン)国家主席は演説で、「中央政府の権力に挑戦」しようとする香港内の試みは「全く容認できない」と警告した。

習氏はこの中で、香港に対する中国政府の統制を強調。「中国の主権と安全保障を危険にさらしたり、本土への潜入と破壊工作のために香港を使ったりする試みはいずれも、越えてはならない一線を越えるものだ」と述べた。

習氏の香港訪問は2013年の国家主席就任以降で初めて。一部の香港市民の間では、「一国二制度」の下で保証された自治に対する中国当局の締め付け強化に懸念が広がっている。

習氏の演説に先立っては、林鄭月娥(キャリー・ラム)氏が新行政長官に就任。林鄭氏は就任演説で、香港社会の分断を癒やすため団結を呼びかけた。

当局者が1日朝の公式行事に向けた準備を進めるなか、民主派の行進が親中派の活動家ともみ合いになる場面もあった。デモ隊は国旗掲揚式典の会場まで行進する考えだったが、対抗デモの参加者や警察の立ち入り規制に阻まれた。

黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏ら著名な民主派指導者や立法会の梁国雄議員などが一時拘束された。同議員は30日夜、香港市民に対し、1日に行進して「声を上げる」よう呼びかけていた。

今回の衝突や警察の対応は、自由の拡大を求める市民と、本土の指導層に忠実な市民との間で緊張が高まっている現状を浮き彫りにしている。

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