香港で1カ月ぶりデモ行進 「運動はまだ終わらない」
香港(CNN) 香港で1日、約1カ月ぶりに「真の普通選挙」を求めるデモが行われた。参加者は運動のシンボルとなった黄色い傘を掲げ、「真の民主化を」と叫びながら通りをデモ行進した。
デモに加わった学生指導者の1人、黄之鋒(ジョシュア・ウオン)さん(18)は「雨傘運動がまだ終わっていないことを示したい」と力を込めた。香港の行政長官を選ぶ2017年の選挙を巡り、真の普通選挙を求める学生団体などは昨年、約2カ月半にわたって香港の中心部を占拠する抗議運動を展開していた。
ただ、1日のデモの参加者は主催者側が見込んでいた5万人を大きく下回り、推定1万3000人にとどまった。香港警察の集計では8800人としている。
それでも参加者の1人は、現在の選挙制度改革案では到底不十分だと香港政府に再認識させる目的は達したと強調。「デモだけでなく不服従運動を通じて、真の民主化を求める政治的圧力はもっと強まるはず」と予想した。
ただ、明確な指導者や目標達成に向けた戦略がはっきりしない中で、最盛期には10万人以上が参加した抗議運動が今後どこへ向かうのかは不明だ。
香港政府はこの日のデモに対して、「協調的、合理的、現実的なやり方を採用するよう求める」とする声明をウェブサイトに掲載した。