リビア議会、首相を解任 北朝鮮旗タンカーの原油積み出しで

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

トリポリ(CNN)  反政府民兵組織が占拠するリビア東部の港に北朝鮮船籍のタンカーが入った問題で、同国議会は11日、ジダン首相に対する不信任案を可決した。サニ国防相が暫定首相を兼任する。

解任を受けて検察はジダン氏の出国を禁じる命令を出したが、前首相はすでに国外に出ており、11日午後には飛行機の給油のためにマルタに2時間ほど滞在した。マルタのマスカット首相は、ジダン氏は「別の欧州の国」に向かう途中だったと述べたが、その後の所在は明らかになっていない。

タンカーをめぐっては反政府組織が、同船が原油を積み込んで出港し、リビア海軍の妨害をかわして公海に出たと発表。サニ国防相は12日、海軍はタンカーに向けて砲撃を行ったものの、環境汚染を懸念する米海軍の制止を受けて攻撃を中止したことを明らかにしている。

エジプト軍のアリ報道官は12日、同国海軍が問題のタンカーの航行を監視し、領海内に入った場合には臨検を行う方針を明らかにした。

北朝鮮の朝鮮中央通信の報道によれば、このタンカーはエジプトの海運会社が運行しており、一時的に北朝鮮船籍になっていたという。北朝鮮政府は国際海事機関(IMO)に対し、同船が国内法に違反したと通告するとともに、船籍を取り消したという。

石油生産はリビア経済の柱だが、昨年夏以降、反政府民兵組織は同国東部の石油積み出し港や油田を占拠。原油収入のさらなる分配や東部地域の自治を要求している。

政府が武装勢力を抑えきれないなか、石油をめぐるリビア国内の対立は今後、混乱の度を深める可能性もある。

「World」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]