メキシコの麻薬カルテル、アジアに拠点構築か 比で逮捕者

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フィリピンのリパ市でシナロア・カルテルの関係者3人が逮捕される前の昨年12月下旬には、中国の広東省の村で警官3000人、ヘリコプター、麻薬探知犬や高速ボートが出動する同国では最大規模の覚醒剤摘発作戦が実施されていた。

77カ所の秘密の製造拠点から末端価格で推定2億3400万米ドル相当の覚醒剤3トンを押収。逮捕者は182人に及んだが、中国共産党の地区責任者や党員ら計14人も含まれていた。覚醒剤製造の「国際化」をうかがわせる摘発事件ともなっていた。

香港大学で違法薬物の動向を研究する教授は、広東省の拠点で製造されていた覚醒剤は大部分が輸出用と分析している。国連や米国務省は長年、様々な種類の覚醒剤製造に使うエフェドリンなどの初期原料の供給国の1つは中国との見方を固めていた。

米国務省によると、中国内の化学関連産業界の基盤は広大で、09年時点での企業数は推定で8万社。それだけ化学技術の転用の機会は広範に広がっている。

同教授によると、中国の密輸業者は1970年代や80年代、密輸ルートを香港に頼らざるを得なかった。しかし、現在は中国大陸内に大規模な港湾が数多く誕生しており、薬物の輸出入は容易に実行出来ると指摘している。

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