鍛錬か虐待か――雪の中を下着姿で走る幼児の映像、中国で物議
北京(CNN) 雪の中を下着1枚の姿で泣きながら走る幼児を映した映像が中国で物議をかもしている。強い子どもに育てるためだと主張する父親に対し、インターネットでは非難の声が相次いだ。
映像に映っているのは4歳の男の子。靴とパンツを履いただけの格好で「パパ、パパ、抱っこして」と泣きながら父親を追いかけて走っている。中国東部の南京に住む父親が、休暇のため家族とともに訪れた米ニューヨークで撮影した。
雪の中を走らせたのは、早産で生まれて健康に問題を抱える息子を肉体的、精神的に鍛えるためのトレーニングだと父親は説明。「私だってつらい」「だが『痛みなくして成果なし』が私の信条だ。ワシのように、息子を飛び立たせるため限界まで押しやる」と話している。
一方、中国版ツイッターの「微博」では、これは児童虐待に等しいと非難する投稿が相次いだ。「この教育方針には賛同できない」「あまりに酷だ」「こんな異常な振る舞いを取り締まる法律はないのか」「そのうち子どもの虐待を正当化する父親や母親が続出するだろう」などの書き込みが寄せられている。
これに対して父親は、トレーニングのおかげで息子の健康状態は改善したと反論し、「中国の親たちは子どもを甘やかしすぎるとずっと感じていた」「子どもを自然にさらさなければ、どんどん弱くなり、外国の子どもに対抗できなくなる」と強気の姿勢を崩していない。