トランプ米政権、イラン空爆前に共和党に情報共有 民主党には知らせず
(CNN) 米軍がイランの核施設に対して実施した空爆をめぐり、トランプ大統領とそのチームは攻撃前に共和党の有力議員と連絡を取っていた一方、民主党の有力議員は爆弾が投下されるまでその計画が知らされていなかったことがわかった。複数の情報筋が明らかにした。
情報筋によれば、共和党のトップ2人であるマイク・ジョンソン下院議長とジョン・スーン上院院内総務はいずれも攻撃前に通知を受けていた。
だが、民主党のハキーム・ジェフリーズ下院院内総務、チャック・シューマー上院院内総務に通知があったのは攻撃について発表する直前で、攻撃自体は終わった後だった。上院と下院の情報委員会の幹部であるマーク・ワーナー上院議員とジム・ハイムズ下院議員も同様に攻撃が行われた後まで通知を受けていなかった。
これまでのところ、空爆に対する反応は予想通り党派によって分かれている。
空爆後、共和党議員は大多数がトランプ氏を支持した。一方、民主党議員の大半は議会の承認なしに攻撃を行ったトランプ氏の決定を即座に非難し、機密情報の説明を求めた。
ジョンソン氏とスーン氏は数分以内にトランプ氏を支持する姿勢を明確にした。その後、共和党議員も数十人がトランプ氏支持を表明した。
ジョンソン氏はSNSへの投稿で、「議会の指導者はこの事態の緊急性を認識しており、最高司令官は差し迫った危険が議会が行動するのにかかる時間を上回ると判断した」と述べ、トランプ氏の一方的な決定を擁護した。
ワーナー氏は、トランプ政権がイラン攻撃を決定したことを非難。政権は「議会と協議することなく、明確な戦略もなく、情報機関の一貫した結論を考慮することもなく、米国民に対して何が危険にさらされているのか説明することもなかった」と批判した。