トランプ氏、ロシアに対する制裁を近日中に発動か プーチン氏に対する怒り募らせ
(CNN) トランプ米大統領は現在、ロシア・ウクライナ紛争の現状に対し憤りをあらわにし、近日中にロシアに新たな制裁を発動することを検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。
トランプ氏が先週、ロシアのプーチン大統領と電話会談した際、プーチン氏はウクライナとの停戦にあたりロシア側の要求をまとめた「和平に関する覚書」を近日中に起草し送付するとの意向を示していた。しかし、この会談から1週間以上が経過してもなお米国はロシアからその文書を受け取っていないという。
一方で、ここ数週間にわたり複数の制裁措置が検討されてきたものの、トランプ氏は今のところ承認していない。
同氏は27日にSNSで「ウラジーミル・プーチンが気づいていないのは、私がいなかったらロシアには本当にひどいことがすでにたくさん起こっていたはずだということだ。本当にひどいことだ。彼は火遊びをしている!」
関係者によれば、トランプ氏は新たな制裁を発動しないという決断を下す可能性もある。同氏は非公開の場で、新たな制裁がロシアを和平交渉から遠ざけかねないと懸念を示しているという。
ロシア外務省のザハロワ報道官は27日、ロシアは和平合意の原則や締結時期、停戦の可能性などに対する立場を明確にする覚書の作成作業を進めていると述べた。
米国がロシアの対応に不満を募らせる中、ウクライナのゼレンスキー大統領は26日、プーチン氏を「外交と外交官を使って遊んでいるだけだ」と非難した。
一方、週末に行われたウクライナへの大規模攻撃を受け、民主党と共和党の議員らは、トランプ氏に対し米国による制裁を大幅に強化するよう働きかけ始めている。
超党派の上院議員で作成された法案はロシアに「壊滅的な」措置を課すことを目指している。法案にはロシア産エネルギーを購入する国に対する500%関税といった「二次的制裁」も含まれ、これまでに80人以上の上院議員が署名している。ドイツやフランス、英国も全面的に支持しているという。