「スターリンク衛星落下で死傷者出ると予想」、米FAA報告書にスペースXが反論

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離陸するスペースXのスターリンク衛星=9月3日、米フロリダ/SpaceX

離陸するスペースXのスターリンク衛星=9月3日、米フロリダ/SpaceX

(CNN) 米宇宙企業スペースXの衛星通信網スターリンクが地上で重大なリスクを生じさせる可能性があるとする報告書を、米連邦航空局(FAA)が議会に提出した。これに対してスペースXは、内容に誤りがあるとして訂正を求めている。

報告書は非営利調査機関「エアロスペース・コーポレーション」の協力でまとめられ、FAAが5日に議会に提出した。

報告書ではスターリンクのような大規模衛星網の潜在的危険性を指摘し、2035年までに衛星群の大規模化が予定通りに実現し、スターリンク衛星が大気圏突入で燃え尽きずに残骸が落下した場合、地球上で2年ごとに1人が負傷または死亡すると予想している。

さらに、35年までに年間0.0007の確率で、宇宙から落下してくる残骸に航空機が衝突して墜落する可能性があると推定した。

スペースXは9日付の書簡でこの内容を批判。スターリンクの衛星に関連して負傷や死亡のリスクがあるという主張を「不合理、不当、不正確」と形容し、同報告書が根拠としている分析には欠陥があると訴えている。

その上で、スペースXの衛星は耐用年数が終了して廃棄する過程で大気圏に突入して完全消滅するよう設計・建造されており、実際にそうなっていると強調。スターリンクの衛星は20年2月以来、既に325基が軌道から外れているが、残骸は一つも見つかっていないと指摘した。

エアロスペース・コーポレーションは10日午後に発表した声明で、「データの検証と更新のため、スペースXなどと連絡を取っている」と説明した。

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