中国、2035年までに核弾頭1500発保有も 米国防総省報告

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中国建国70周年記念のパレードで披露された長距離弾道ミサイルDF41=2019年10月1日、中国・北京/Mark Schiefelbein/AP

中国建国70周年記念のパレードで披露された長距離弾道ミサイルDF41=2019年10月1日、中国・北京/Mark Schiefelbein/AP

(CNN) 中国による核弾頭の保有数が米国の従来の想定を大幅に上回るペースで増加していることが分かった。米国防総省の主要な報告書が明らかにした。中国政府は核戦力拡大の加速に注力し、米国に対抗し得る超核大国となることを目指している。

2020年の時点で米国が推計した中国の核弾頭保有数は200発台の前半であり、10年間で倍増する見込みだった。ところがわずか2年後に中国はその水準を達成。現行のペースでの拡大が続けば35年までに1500発余りを保有する可能性があるという。29日に公開された中国の軍事力に関する年次報告書で明らかになった。

中国は急成長する軍事力を1つの道具として活用し、自分たちの世界観にとって都合のよい国際社会システムを作り上げようとしている。それは「米国の安全保障に対して極めて重大な結果と構造的な課題」を突き付けると、報告書は指摘する。

中国は大陸間弾道ミサイル、弾道ミサイル搭載潜水艦、巡航ミサイル搭載戦略爆撃機からなる三元戦略核戦力に巨額を投じており、米国政府にとっての懸念要因となっている。

報告書によれば、中国は昨年弾道ミサイルの試験を135回実施した。これは他の国々の実施回数の合計を上回る(ここにウクライナでの戦争で使用された弾道ミサイルは含まれないと、報告書は指摘する)。

報告書に関して会見した高位の国防当局者は、昨年7月に行われた中国による極超音速ミサイルの実験についても詳細を明らかにした。同ミサイルは地球を1周した後で標的に命中。4万キロの飛行距離はこれまで中国が保有した陸上攻撃用兵器の中で最長だった。

中国による実験の成功は、米国が極超音速兵器の開発で後れを取っていることに注意を向ける結果ともなった。

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