焦点は大統領文書の取り扱い、トランプ氏別荘の捜索 以前から捜査

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ゲートで邸宅の警備にあたるシークレットサービス(大統領警護隊)の要員/Damon Higgins/AP

ゲートで邸宅の警備にあたるシークレットサービス(大統領警護隊)の要員/Damon Higgins/AP

文書に関する捜査

大統領文書の収集と整理を担う国立公文書館は以前、ホワイトハウスの記録が入った箱少なくとも15箱がマール・ア・ラーゴから回収され、その一部には機密文書が含まれていたと述べていた。

6月初旬には、4人の捜査官がマール・ア・ラーゴを訪れ、機密の可能性がある前政権時代の資料でフロリダ州に持ち去られたものに関する情報を求めた。会合に居合わせた情報筋によると、捜査官の1人は司法省でスパイ防止活動や輸出管理のトップを務める人物。応対したトランプ氏側弁護士は2人だった。

この会合の際には、トランプ氏も立ち寄って捜査官にあいさつをした。トランプ氏が去った後、捜査官が弁護士にトランプ氏の文書保管場所を尋ねると、資料の入った箱が保管されている地下室に案内された。捜査官は部屋の中を見て回った後立ち去ったという。

別の情報筋によると、捜査官に見せた文書の一部には「極秘」の文字があったという。

その5日後、トランプ氏の弁護士は捜査官から文書保管室のさらなる安全確保を要請する文書を受け取り、その後部屋には南京錠をつけた。

情報筋によると、今年の4月と5月には、FBIが大統領関連記録の取り扱いに関する捜査でトランプ氏の側近から事情を聞いていた。

連邦及び州の検事経験者でCNNの上級法律アナリストのエリー・ホニグ氏は「機密文書を不当に持ち去る行為は連邦犯罪にあたる」と指摘した。また捜索の実施時期について、政治的に機微に触れる動きは選挙の90日以内には行わないとの司法省の不文律が関係しているとの見方を提示。「今日は中間選挙の約90日前、恐らく91~92日前だ。この方針が今日捜索を行った理由なのかもしれない」と語った。

共和党議員はトランプ氏を支持

共和党全国委員会のロナ・マクダニエル委員長は声明で、民主党が「官僚機構を共和党に対する武器として利用し続けている」と批判し、他にも共和党議員からトランプ氏を擁護する声がSNSで上がった。

下院共和党のマッカーシー院内総務は「ガーランド司法長官、自分の書類を保存して日程を空けよ。もうこれ以上見たくない。司法省は武器化された政治利用の許容しがたい状態に達した。共和党が下院を奪還したら、我々はこの省を即刻監視し、事実に従って隅々まで調べる」との声明を出した。

フロリダ州選出のリック・スコット上院議員も「FBIは今日行ったこととその理由を説明しなければならない」と述べた。

一方、トランプ氏の文書の扱いについて調査を進める下院行政監視改革委員会のマロニー委員長(民主党)は、司法省に「完全な捜査」を行うように求めた。

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