最後の米軍機がアフガン発つ、米国の最長の戦いに終幕

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8月30日、カブールの空港を飛び立つ米空軍機/AAMIR QURESHI/AFP/Getty Images

8月30日、カブールの空港を飛び立つ米空軍機/AAMIR QURESHI/AFP/Getty Images

(CNN) 米中央軍のマッケンジー司令官は30日、国防総省での記者会見で、最後の米軍機がアフガニスタンを離れたと発表した。米軍の撤退は、米国の最も長かった戦いが緊迫と混乱、流血をはらんで終幕を迎えたことを意味する。

マッケンジー氏は「アフガニスタンからの我々の撤退完了と米国市民、第三国の国民、攻撃を受けやすいアフガニスタン人の退避作戦の終了をここに宣言する。最後のC―17輸送機がハミド・カルザイ国際空港を米東部時間30日午後3時29分(日本時間31日午前4時29分)に離陸した」と述べた。

撤退に際しては「多くの心痛める出来事があった」と述べ、「我々が脱出させたかった全員を脱出させられなかった」とも語った。

バイデン米大統領は同日の声明で、アフガニスタンに最後まで駐留した米軍が「予定通りアフガニスタンからの危険な撤退を実行した」として感謝の言葉を伝えた。

「この17日間で軍は米国史上最大の空輸を実行し、12万人以上の米市民、同盟国の市民、アフガニスタン人の協力者を退避させた。比類ない勇気とプロ意識、決意でこれを実行した」と述べた。31日にはアフガニスタンに関する演説を国民に向けて行う予定。

「今、我々の20年に及ぶアフガニスタンでの駐留は終了した」とも発言した。

国防総省のカービー報道官によると、7月以降、30日時点でハミド・カルザイ国際空港から空路退避した人数は12万2000人を超える。

マッケンジー氏によると、今月14日以降は米軍特殊部隊が展開して、1064人の米国市民と2017人の危険の迫るアフガニスタン人や特別移民ビザ(SIV)申請者の出国に向けた活動を行った。同氏は「6000人以上の米国市民を退避させた。現時点で出国を望む人々の大部分に当たると考えている」と述べた。

カブールを発った最後の5便には米国市民は乗っていなかった。空港に取り残された避難民もいないという。最後に出国便に搭乗したのはクリストファー・ドノヒュー大将とロス・ウィルソン駐アフガニスタン代理大使だった。

米国の外交官は誰もアフガニスタンに残っていない。国務省高官は、在カブール米大使館は活動を停止する予定だが、国内に残る米国市民やアフガニスタン人への働きかけが止まるわけではないと述べた。

空港の再開

ブリンケン国務長官は30日、アフガニスタンでの米国の活動は終わっておらず、バイデン政権が米国人や米国の永住者、アフガニスタン人の出国を助ける働きかけは続くと述べた。

ブリンケン氏によると、米国はアフガニスタンの外交機能をカタールのドーハに移す予定。

米国人やアフガニスタン人を出国させる取り組みの一環で、カブール空港をできるだけ早く再開させる方法の議論が同盟国の間で進んでいる。これが実現すれば、米国人やアフガニスタン人を安全に出国させるのが容易になる。

ブリンケン氏は30日朝に他国の外相とのバーチャル会議を開き、協力の方法を議論していると明らかにした。「特にカタールとトルコの取り組みには非常に感謝している。これで日々、少数のチャーター便(の運航)が可能になるだろう。アフガニスタンを出国したい人々にとってこうした便は重要になる」と語った。

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