職務質問の際には「名刺」提出、米NY市警で義務化

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記者会見でボディーカメラの使い方を説明する警官

記者会見でボディーカメラの使い方を説明する警官

(CNN) 米ニューヨーク市警は10日までに、警官による職務質問や所持品検査を求められた住民らに対し警官が名刺を差し出す制度を今月から開始する方針を明らかにした。逮捕や召喚命令などの場合は対象外となっている。

この制度は昨年12月に可決された、市警の透明性の向上を図る「知る権利法」の一環。同法は不必要で不当な職質などの発生に対する不満への対応策となっている。

名刺には警官の氏名、職位や警官バッジの番号などが記載されている。職質の様子などをとらえた警官装着のカメラの映像内容の把握を希望した場合、同州の情報公開法に基づいた申請方法を示す市警の公式ウェブサイトへの案内も説明されている。

地元紙ニューヨーク・ポストが入手したとする市警の内部通達によると、名刺提供は市内の4地区で最初に実施される。市警のサイトによると、逮捕もしくは召喚命令の事態とならなかった場合、警官は職質などを終えた際、名刺の手渡しが常時義務付けられる。

同法の主導者の1人である市議会議員は名刺制度について「地域社会に好ましい究極的な警察活動」と自賛。職質などに絡む市民と警官の間の緊張関係を和らげ、事態をさらにこじらせずに職質などの対象者が合法的に関連情報を入手出来ると説明した。

ただ、市警の最大労組「PBA」はCNNに寄せた声明の中で、警察に敵対的なグループが全ての警察活動で映像公開を要求する事態になりかねないとの懸念を表明。結果的に公共の安全を守る市警の職務が損なわれる恐れもあると主張した。

市警の約3万6000人の警官全員による名刺提供は今秋までに実現する見通しとなっている。

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