トランプ氏、「銅に50%の関税」表明 医薬品には200%
(CNN) トランプ米大統領は8日、米国に輸入される銅に新たに50%の関税を課すと明らかにした。発効時期は不明。
トランプ氏は閣議で輸入される銅に関税を課すと明らかにし、その税率は50%になるとの考えを示した。
トランプ政権はすでに、輸入されている自動車と自動車部品のほとんどに25%、鉄鋼とアルミニウムに50%の関税を課している。
トランプ氏は2月に、輸入される銅に関して通商拡大法232条に基づく調査を行うよう命じた。同法により大統領は国家安全保障の見地から高い関税を課すことができる。
銅は電子機器や機械、自動車などさまざまな製品に欠かせない材料。銅への課税でそうした製品の価格は上がる可能性がある。米商務省のデータによると、米国は昨年、170億ドル(約2兆4930億円)相当の銅を輸入した。最大の輸出国はチリで、昨年は60億ドル相当を米国に輸出した。
トランプ氏の発言を受け、銅の価格は過去最高を記録した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅先物は一時15%高となり、過去最高の1ポンド5.68ドルをつけた。
関税が発動すれば銅の輸入コストが上昇するため、銅価格は今年に入ってから38%高騰している。
トランプ氏はまた、医薬品への200%の関税が「非常に近いうちに」発表されると明らかにした。だが、多くの企業を米国に移転させるために、しばらくは発効しない可能性がある。
トランプ氏は7日、中国を除く全ての国への「相互」関税の発効を8月1日まで延期した。また、日本など複数の貿易相手国の首脳に向けた書簡で新たな関税率を通知した。