増え続ける洪水の犠牲者 死者110人、行方不明161人超 米テキサス州
(CNN) 米テキサス州中部で4日に発生した大規模な洪水の犠牲者が増え続けている。死者の数は8日までに110人を超え、今も捜索救助活動が続けられている。
現場を視察したグレッグ・アボット州知事は8日、特に被害が大きかったカー郡で161人が行方不明になっていることを明らかにした。それ以外の地域でも行方不明者は数十人に上っている。
甚大な被害が出たことをめぐり、現在の警報システムに対する疑問や、事前に対策を強化していれば人命を救うことができたかもしれないという疑問はくすぶり続けている。
テキサス州でこれほどの死者が出た洪水は1921年以来。この時の雨量は約36時間で約1000ミリを観測し、少なくとも215人が死亡した。
現場には捜索救助隊や捜索犬が出動して、濁流に押し流された樹木や残骸の捜索を続けているが、大きながれきが何層にも積み重なった状態で捜索は難航している。メキシコからの捜索救助隊も現地入りした。
責任の所在を問われたアボット知事は、責任の追及よりも問題の解決に全力を挙げると強調。州当局は大規模な洪水が起きる可能性については認識していたが、これほど猛烈な暴風雨は想定していなかったと述べた。
ドナルド・トランプ大統領は、国立気象局(NWS)を含めて政府機関全体に及んだ政府効率化省(DOGE)による予算カットを擁護した。