生産終了のエアバスA380、最終製造機が初飛行を実施 南仏を離陸

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世界最大の旅客機、エアバスA380の最終製造機が初飛行を行った/J. V. Reymondon/Airbus

世界最大の旅客機、エアバスA380の最終製造機が初飛行を行った/J. V. Reymondon/Airbus

(CNN) 世界最大の旅客機「エアバスA380スーパージャンボ」が最初に空を飛んでから16年近く。生産終了が決まっている同機の最終製造機がこのほど、初飛行を実施した。

A380の最終製造機は17日昼、フランス南部のトゥールーズ・ブラニャック空港にある専用施設から離陸した。

学生パイロットがツイッターに投稿した動画には、同機が低空飛行を行ったり、新造機の主翼を下げて製造場所に別れを告げる「ウィングウェーブ」を披露したりする様子が映っている。

初飛行の行き先はドイツのハンブルク・フィンケンベルダー空港にあるエアバスの工場だった。

エアバスの広報責任者が昨年CNNに明らかにしたところによると、今後はこの工場で装備の取り付けや塗装が行われる見通し。塗装は同機を購入するエミレーツ航空のデザインをまとう予定となっている。

A380の組み立てには多大な労力がかかる。1500社が関わってリベットやボルトから座席、エンジンに至る部品の製造を行い、30カ国から航空機や車、船で400万個の部品を運んだ。

初期段階の組み立ては昨年9月にトゥールーズで完了。その後「ステーション30」と呼ばれる施設でエンジンの設置や、電気系統、油圧系統、機内コンピューター、降着装置、可動部品の試験が行われた。

A380の開発費は250億ドル(約2兆7200億円)。最大853人を収容可能で、量産された民間旅客機としては史上最大の規模を誇る。

エアバスは2年前に同機の生産終了を発表した。もともと航空会社の関心がより軽量で燃費効率に優れた航空機に移っていたところに、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が追い打ちとなり、航空会社の間ではA380の引退を前倒しする動きが相次いでいる。

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