新型ウイルスの影響で飛行距離の最長記録達成、ノンストップで世界横断

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エアタヒチヌイの便が史上最長の飛行距離を記録した/ERIC PIERMONT/AFP via Getty Images

エアタヒチヌイの便が史上最長の飛行距離を記録した/ERIC PIERMONT/AFP via Getty Images

(CNN) 新型コロナウイルスの影響で空の便の欠航や渡航禁止などの動きが広がる中、フランスの航空会社エアタヒチヌイの旅客機が、意図せず飛行距離の最長記録を達成した。

南太平洋のフランス領タヒチ島のパペーテを3月14日に出発したエアタヒチヌイTN064便は、世界を横断してフランス・パリのシャルルドゴール空港まで9765マイル(約1万5700キロ)を飛行。定期便の旅客機としては史上最長の飛行距離を記録した。

この記録達成は、米国の渡航制限の影響だった。同便は通常、米カリフォルニア州のロサンゼルス国際空港を経由する。しかしその場合、全乗客がいったん降りて米国の税関を通過しなければならない。

ところが渡航制限のためにそれができなくなったことから、同便はタヒチからフランスへのノンストップ便となり、現地時間の午前3時にパペーテを出発して、15日午前6時半にパリへ到着した。飛行時間は約16時間だった。

エアタヒチヌイはCNNの取材に対し、新型コロナウイルスによる米国の渡航制限のために、同便の例外的な運航を行ったことを確認した。

同便は乗員の数を増やして操縦士4人が乗務し、機体は「次世代機」(同航空)のボーイング787―9型機を利用した。

乗客は満員とは程遠い状態だったことから、燃料補給せずにノンストップで運航できた。

定期便の旅客機の飛行距離は、シンガポール航空がシンガポール発米ニューアーク行きの便で記録した9534マイルがこれまでの最長だった。

実験飛行ではオーストラリアのカンタス航空が昨年末に約1万1060マイルを達成している。

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