米マイクロソフト、従業員9000人を削減 IT業界でリストラ進む
ニューヨーク(CNN) 米IT大手マイクロソフトは2日、ここ数カ月で3度目となる人員削減を発表し、全従業員の4%に相当する約9000人を削減すると明らかにした。2023年に約1万人を削減して以来、最大規模の人員削減となる。
マイクロソフトの広報担当者は声明で「変動の大きい市場で会社とチームが成功するための最適な態勢を整えるため、必要な組織改革を継続的に実施する」と述べた。管理職の階層を減らすほか、新技術の活用で従業員の生産性の向上にも努めるとしている。
マイクロソフトをはじめとするIT各社が人工知能(AI)を活用して業務効率化を進めている。マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は今年に入り、同社のコードの20~30%がAIによって生成されているとし、AIのインフラに巨額の投資を行っていると明らかにしていた。
今回の一連の人員削減がAIが直接関連したものか、またどの部門が対象となるかは明らかではない。米メディアによれば、ゲーム機「Xbox」を統括するフィル・スペンサー氏が部門の従業員に影響が及ぶとする社内メモを送付した。ブルームバーグ通信は、7月に予定されているレイオフ(一時解雇)は営業とXboxを対象にしていると報じていた。
マイクロソフトは5月にも従業員の3%に相当する約7000人を削減していた。
今年はメタやバンブルなど他のIT企業もリストラを実施している。アマゾンのアンディ・ジャシーCEOも先月、AIが将来的に人員削減につながる可能性を示唆していた。