宇宙からネット接続を、米企業が衛星打ち上げ 来年にもサービス開始へ

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米新興企業が、宇宙からのネット接続の実現に向け最初の衛星を打ち上げた/Regis Duvignau/X00095/REUTERS

米新興企業が、宇宙からのネット接続の実現に向け最初の衛星を打ち上げた/Regis Duvignau/X00095/REUTERS

ニューヨーク(CNN Business) 宇宙から地球上のあらゆる場所に安価で高速なインターネット接続を提供しようと、米国の企業が27日、運用に必要な最初の衛星を打ち上げた。2020年にサービスを開始する見込みだとしている。

バージニア州に拠点を置く新興企業ワンウェブは27日午後、宇宙からのインターネット接続のための最初の衛星6基を、南米のフランス領ギアナから打ち上げた。同社の事業は、ソフトバンクやコカ・コーラ、エアバス、ヴァージン・グループといった企業から支援を受けている。

ワンウェブは今後も数年間にわたって衛星の打ち上げを続け、最終的には数百基を低軌道に乗せる計画。20年に接続サービスを開始し、21年までには次世代通信規格「5G」への対応も可能になる見通しだという。

世界には依然として、高速インターネットにアクセスできない人々が数十億人いるといわれる。とりわけ光ファイバーケーブルや無線インフラの導入が難しい地域においては、状況の改善が難しいのが実情だ。

ワンウェブによると、同社の衛星群を介することで、南極を除く地球上のあらゆる地点に向けて複数規格でのネット接続を提供できるようになるという。このシステムを使えば、遠隔地でのオンライン授業や災害時の救急要員への情報伝達、船舶並びに航空機の運航状況の把握などをより効率的に行えるとみられる。

宇宙からネット接続を提供するアイデアをめぐっては、複数の企業が数十年間にわたる試行錯誤を繰り返してきた。現在は、大規模な衛星群を低軌道に乗せることで実現しようと、数社が開発にしのぎを削っている。

ワンウェブは近年の技術の進歩に言及し、自社のネットワークを将来より効率的かつ低コストで構築できるようになるだろうと予測する。ただCNN Businessのインタビューに答えた専門家は、インターネット衛星を大量製造する事業には前例がないと指摘。ワンウェブのような新興企業の場合、構想から運用への移行段階で予期せぬコストや生産面の課題の噴出に直面する可能性があるとの見方を示した。

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