トランプ氏へのハッキング、「計画ない」 ウィキリークス
ワシントン(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」が米民主党全国委員会(DNC)関連の電子メールなどを暴露した問題をめぐり、同サイトの創始者ジュリアン・アサンジュ氏は米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏に対するハッキングも企てていることを示唆したが、同サイトは6日、そのような計画はないと明確に否定した。
ウィキリークスは先月、DNCが大統領選に向けた党指名レースでヒラリー・クリントン氏に肩入れしていたことを示すメールなどを公開して波紋を呼んだ。アサンジュ氏は、クリントン陣営についてこのほかにも情報を握っていると主張し、公開する構えを示している。
アサンジュ氏は5日、滞在先の在英エクアドル大使館から米HBOテレビのインタビュー番組に出演。クリントン氏を支持する司会者から「トランプ氏の納税申告書はどうして入手しないのか」と問われ、「今取り組んでいるところだ」と答えた。
この発言に対し、ウィキリークスのメンバーが6日午前、「ウィキリークスはトランプ氏の納税申告に対するハッキングに取り組んではいない」とツイート。アサンジュ氏の発言は冗談にすぎなかったと説明した。
大統領選の候補者は納税申告書を公表するのが慣例となっている。しかしトランプ氏は監査中だとして公表を拒否し続けてきたため、「ロシアとの取引を隠しているのでは」などの憶測や批判を招いている。
DNCからの情報入手には、ロシアのハッカーが関与した可能性が指摘されている。インタビューの司会者は、公開された情報を取得したのがロシアであることは「明白」だと追及したが、アサンジュ氏は「だれもが知っている通り、情報源は民主党だ」とかわしていた。