ファンクミュージックのパイオニア、スライ・ストーンさんが死去 82歳

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ファンク・ロックのスター、スライ・ストーンさんのキャリアを振り返る

(CNN) 強い影響力を持ちながらも謎めいた雰囲気を漂わせるファンク・ロックのスター、スライ・ストーンさんが死去した。82歳だった。家族が9日に発表した。ソウルフルで社会を意識したストーンさんの楽曲はポピュラー音楽の流れをも変えることになったが、自身は突然表舞台から退き、「ロック界のJ.D.サリンジャー」とも称された。

家族の声明によると、ストーンさんはCOPD(慢性閉塞<へいそく>性肺疾患)やその他の基礎疾患との長い闘病生活の後、3人の子どもたちや親友、親戚に囲まれ、安らかに息を引き取った。

「スライは記念碑的な人物であり、画期的な革新者であり、ポップ、ファンク、ロックミュージックの風景を塗り替えた真の先駆者だった」と声明は続けている。

ストーンさん(本名:シルベスター・スチュワート)は8歳のとき、3人のきょうだいと共に「スチュワート・フォー」というグループ名でゴスペルのシングルを録音した。

自身のウェブサイトによると、その後11歳になるまでにキーボード、ギター、ベース、ドラムを習得。高校では複数のバンドで演奏していた。

1969年、米NYのハーレム・カルチュラル・フェスティバルで演奏するストーンさん/Courtesy Searchlight Pictures
1969年、米NYのハーレム・カルチュラル・フェスティバルで演奏するストーンさん/Courtesy Searchlight Pictures

1967年、今では伝説となったバンド、スライ&ザ・ファミリー・ストーンでデビュー。バンドは早くから成功を収めたものの、ストーンさんはやがて経済的に苦しい状況に陥った。後に健康問題にも見舞われ、ホームレス生活を余儀なくされることもあった。

音楽の天才として称賛されたストーンさんだが、同時に隠遁(いんとん)生活を送る人物としても知られるようになった。

表舞台から姿を消す前の60年代後半から70年代初頭にかけては歌手、ソングライター、バンドリーダー、そしてプロデューサーとして、強力な創造性を発揮。スライ&ザ・ファミリー・ストーンとしてのヒット曲には、「ホット・ファン・イン・ザ・サマータイム」「サンキュー(フォレッティン・ミー・ビー・マイス・エルフ・アゲイン)」「ファミリー・アフェア」などがある。

スライ&ザ・ファミリー・ストーンは93年にロックの殿堂入りを果たした。

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