月面に原発を、中ロに先駆け建設目指す NASA暫定長官が指示

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米フィラデルフィアで撮影された月の写真=7月4日/Juan Mabromata/AFP/Getty Images

米フィラデルフィアで撮影された月の写真=7月4日/Juan Mabromata/AFP/Getty Images

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)のショーン・ダフィー暫定長官は、月面に原子炉を建設する計画の実現を急ぐよう指示した。

CNNが入手した7月31日付の指令書によると、月面に原子炉を設置して月探査のための電力を確保することで、米国が引き続き中国とロシアの先を行くことを狙う。中ロは2030年代半ばまでにこうしたプロジェクトを共同で実現する計画を「少なくとも3回発表している」という。

もしも他国に先行された場合、「立ち入り禁止区域」が設定され、NASAのアルテミス計画を通じて月面にプレゼンスを確立するという米国の目標は実質的に後退を強いられる。現時点で27年に予定されている「アルテミス3」計画では、人類を半世紀以上ぶりに月面に降り立たせることを目指す。

ダフィー暫定長官は5日の記者会見で「わわれは月を目指して中国と競争している」「月面に基地を持つためにはエネルギーが必要だ」と強調した。

米連邦議会で証言するダフィー氏/Anna Rose Layden/Reuters
米連邦議会で証言するダフィー氏/Anna Rose Layden/Reuters

月面に原子炉を設置すれば、月に長期滞在する助けになる。ただ、新たに発表された計画では、具体的にどこに基地を建設するのかは明らかにしていない。NASAの推計によると、人類が長期的に活動を続けるためには月面で少なくとも100キロワットの電力が必要とされる。

「エネルギーは重要だ。月面で生命を維持し、そこから火星に行くためには、この技術が極めて重要だ」とダフィー長官は強調している。

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