中国「天問2号」打ち上げ、特異な二つの天体の初探査目指す
(CNN) 中国は29日、太陽系に存在する二つの特異な天体の初探査を目指し、探査機「天問2号」を打ち上げた。
中国国家航天局によると、天問2号は29日午前1時31分、「長征3B」ロケットに搭載されて、四川省の西昌衛星発射センターから打ち上げられた
天問2号はまず小惑星「カモオアレワ(2016 HO3)」を目指し、中国による初の試料採取に挑む。この小惑星は、月から破片がはがれ落ちて地球近傍の「準衛星」になった可能性がある。天問2号は1年かけてカモオアレワに到達し、2年目で軌道に入って着陸候補地を探す。
採取した試料はカプセルに入れ、今からおよそ2年半後に地球へ送り届ける計画。天問2号はその後7年かけて小惑星帯を目指し、火星と木星の間を周回する「パンスターズ彗星<すいせい>(311P/Pan―STARRS)」に接近する。

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた「パンスターズ彗星」/NASA, ESA
米アリゾナ州にあるローウェル天文台の専門家によると、カモオアレワもパンスターズ彗星も数年前までほとんど存在が知られていなかった天体。初の探査は非常に興味深いと話している。