ふん便が薬に、新治療「ふん便移植」が脚光 9割で症状改善

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ドナーのエリックさんが自分の便から生み出された「治療液」とご対面

ドナーのエリックさんが自分の便から生み出された「治療液」とご対面

完璧なのは「ソーセージのようだが表面にひび割れがある」3段階の便、「ソーセージや蛇のように軟らかくなめらか」な4段階の便、「はっきりとしたシワがあり軟らかで半分固形(排便が容易)」の5段階の便だ。

食事の影響か、この日のエリックさんの便は5段階。ぎりぎり許容範囲の軟らかさだ。キムさんは便を透明なプラスチック袋に入れ、生理食塩水を追加。「ジャンボミックス」と呼ばれる機器の中で2分間、袋をかき混ぜると、便内の繊維が除去され、善玉菌で満ちた液体が残った。

キムさんはピペットを使い、この液体を250ミリのペットボトルに移し替えた。平均的には1回に提供する便でペットボトル4本分になるのだが、この日は7本に。ペットボトル1本が治療液1本の量に相当する。エリックさんの便から作られた治療液133本は、2度目の健康診断を通過するまで、巨大な冷凍庫の中に隔離保存されている。

便の提供を希望する人はボストン近郊に在住している必要がある。既に6000人が登録済みで、順番待ちの状態だ。オープン・バイオームは通常、1週間に約50人と面談を行っている。スミス氏によれば、「ドナーに登録されるよりも、MITやハーバード大学に入学する方が簡単だ」という。

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