アルツハイマー病、嗅覚検査で早期発見も 国際学会
(CNN) 嗅覚の衰えを調べることで、アルツハイマー病のリスクを推定することができるとの研究が、このほど国際学会で発表された。
12日からコペンハーゲンで開かれている国際アルツハイマー病会議で、2件の研究が紹介された。それによると、嗅覚検査で一部のにおいを識別できなかったグループは認知障害を示す確率が高いことが分かった。
アルツハイマー病の早い段階で、嗅覚をつかさどる脳細胞が冒されると考えられる。
この説に基づいて、アルツハイマー病の早期発見に役立つ嗅覚検査が開発される可能性もある。アルツハイマー病は初期のうちに治療を始めれば進行を遅らせることができるが、現時点では脳の病変が進行してから発見されるケースがほとんどだ。
国際アルツハイマー病協会(ADI)のヘザー・スナイダー氏は「世界でアルツハイマー病が広がるなか、より早い段階でリスクを発見できるよう、患者の負担が小さい簡単な検査方法の確立が急がれている」と述べた。
アルツハイマー病の患者数は現在、世界で計3500万人を超えている。2050年までには1億1500万人と、3倍以上に増えることが予想される。