空から消え続ける747型機、米ユナイテッドの全機が引退へ

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747-400型機の引退を航空各社が進めている。写真はデルタ航空の機体

747-400型機の引退を航空各社が進めている。写真はデルタ航空の機体

ニューヨーク(CNNMoney) 米大手のユナイテッド航空は14日までに、保有する米ボーイング社の747―400型機の全機を今年10月までに引退させる計画を明らかにした。

これで同社によるジャンボ機の愛称で親しまれた747型機の運用は全て消えることになる。後継機としては今年末までにボ社の777ー300ER型の14機を新たに投入、2018年には欧州エアバス・インダストリーに発注済みのA350―1000型機35機の最初の機材を就航させる予定。

米民間航空業界では747の退役が進んでおり、大手デルタ航空も年内に保有機材を引退させる方針を明らかにしている。今後はチャーター便やUPSなどの貨物輸送企業による運用が主流になる見通し。ただ、米大統領専用機「エアフォース・ワン」は今後も747型機を下敷きにしたものになる見通し。

エンジン4基、一部2階建ての設計で航空業界に一時代を画した747シリーズの最新型は747―8型だが、受注は振るわず、年間の製造は6機程度となっている。

ユナイテッド航空による747の利用はほぼ半世紀に及び、最初は1970年に米カリフォルニア州とハワイ間の路線に登場。747―400型機は89年に市場に投入され、747シリーズでは4世代目の機種となっている。航続距離は最長で7200カイリ(約1万3320キロ)で、米国や欧州からアジアへの直行便開設を実現させた。乗客の収容能力は400人前後。

ただ、新型航空機の開発が進むと共に燃費効率の悪さや割高な機材維持費などが目立ち始め、需要が低下。各航空会社は、燃費効率に優れたボ社の777型機などの双発エンジンの大型旅客機の導入に傾斜していた。同社も双発エンジン機の開発、更新に重心を移している。

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