資産10億ドル以上の富豪、半数が米中 中国・胡潤調べ
香港(CNN) 資産10億ドル(約940億円)を超える世界の富豪のうち、約半数を米国人と中国人が占めていることが、中国の民間機関、胡潤研究院の調査で分かった。
このほど発表されたリストには、資産10億ドル以上の富豪1453人が掲載されている。国別でみると1位が米国の409人、2位が中国の317人だった。
胡潤研究院トップのルパート・フージワーフ氏によれば、実際には富豪の人数は少なくともこの3倍、つまり世界で4000人前後に上るとみられる。
都市別にみるとモスクワが最も多く76人。2位以下はニューヨーク(70人)、香港(52人)、北京(41人)、ロンドン(40人)と続く。地域別ではアジアが608人とトップで、北米の440人、欧州の324人を大きく引き離した。
リスト入りした富豪が保有する資産の合計は5兆5000億ドルと、中国の国内総生産(GDP)と並ぶ額に上る。
報告書は過去1年間の傾向として、米国の株高や最近の米ドル高騰を挙げている。ただ、リスト上の富豪が保有する企業の上場先は中国の株式市場が212社と、米国の211社を上回った。
富豪の約75%は自身で財を築いた「たたき上げ」タイプで、業界別では不動産、通信、メディアなどが上位を占めている。女性は全体の1割だった。
平均年齢は63歳で、たたき上げの富豪の最年少は米フェイスブック共同創業者のマーク・ザッカーバーグ氏(28)、2位が同ダスティン・モスコビッツ氏(29)だった。
資産額世界一はメキシコの通信王カルロス・スリム氏(660億ドル)、2位は米投資家のウォーレン・バフェット氏(580億ドル)、3位はスペインの実業家アマンチオ・オルテガ氏(550億ドル)だった。