日本航空が中国路線を減便 反日デモの影響で
香港(CNNMoney) 日中間で沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる論争が続く中、日本航空は21日、日本と中国を結ぶ路線を減便すると発表した。この発表直後に日航株は急落。前日比4%超下落した。日航は、19日に東京証券取引所第1部に再上場を果たしたばかりだ。
日航は、中国行きの便の予約キャンセルが相次いでいるとし、来月、日本から北京と上海へ向かう路線を一時的に減便するとしている。
日航の広報担当は、相次ぐキャンセルが尖閣問題の影響か否かについてはコメントを避けたが、旅行需要に不規則な変化が生じていることを認めた。
中国は今や日本の最大の輸出先であり、日本貿易振興機構(JETRO)によると、昨年は日本の輸出品の約2割が中国向けだった。
また欧米格付け会社フィッチ・レーティングスは18日、尖閣諸島を巡る日中の衝突が悪化し、長期化した場合、日本の自動車・ハイテクメーカーの格付けを押し下げる要因となりうると警告した。
中国では先週末、数十の都市で反日デモが行われ、日本企業は工場の休止や臨時休業などの対応に追われた。しかし21日までにやや沈静化の兆しが見えており、一部の日系企業は工場の操業や店舗の営業を再開した。