ハマス、米国籍の人質の解放を発表 ガザへの人道支援再開に向けて
エルサレム(CNN) イスラム組織ハマスは11日、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されているエダン・アレクサンダー氏を近く解放すると発表した。アレクサンダー氏は生存している最後の米国人。
ハマスの交渉団の責任者は、過去数日にわたって米政権と連絡を取っていると明らかにし、協議に前向きな進展が見られたとの認識を示した。
2カ月以上にわたって続いているイスラエルによるガザの封鎖を受け、ハマスは人道支援物資のガザへの搬入につながる停戦に向けた措置の一環として、アレクサンダー氏を解放する。
アレクサンダー氏の一家は「母の日」と重なった今回の発表について、「考え得る最高の贈り物」と述べ、米国のトランプ大統領やウィトコフ中東担当特使、政権のたゆまぬ努力に謝意を示した。
トランプ氏はSNSトゥルース・ソーシャルへの投稿で、アレクサンダー氏解放の知らせをたたえ、「この非常に残酷な戦争を終わらせ、全ての生存している人質と遺体を帰還させるための、米国と仲介国であるカタールとエジプトの努力に対する誠意ある一歩だ」と述べた。
情報筋によれば、アレクサンダー氏の解放は早ければ12日になるかもしれないが、13日の可能性が高いという。
ハマスの幹部はハマス系のアクサTVで、ガザへの人道支援の再開につながるよう米国と直接協議を行ったと明らかにした。
別の情報筋によれば、ウィトコフ氏がアレクサンダー氏の解放に先立ち、12日午前にイスラエル・テルアビブに到着する予定。ウィトコフ氏はCNNに対し、ハマスとの交渉は間接的なものだったと明らかにした。
アレクサンダー氏が解放されても、イスラエル側からパレスチナ人の受刑者の解放は行わない見通し。