米コロンビア大図書館に親パレスチナのデモ隊乱入 警察が出動、複数を拘束

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コロンビア大に親パレスチナデモ隊が乱入、警官ともみ合いに

(CNN) 米ニューヨーク市にあるコロンビア大学のキャンパスで7日、親パレスチナのデモ隊が図書館に詰めかけ、大学の要請で出動したニューヨーク市警(NYPD)が複数を拘束した。

コロンビア大は7日夜に警察の応援を要請。クレア・シップマン学長代行は「建物の内外で大勢が騒乱に加わり、多数がバトラー図書館に押し入ろうとして危険を生じさせている。大学とは無関係の人物が相当いると思われる」と発表した。

警察が拘束した人数や、どんな容疑がかけられているのかは分かっていない。

大学は当初、バトラー図書館の読書室で騒ぎが起きたと伝えていた。CNN提携局のWABCによると、デモ隊は現地時間の午後3時15分ごろ、読書室に押し入った。同大はおよそ2日後に始まる最終試験を控える。

図書館内で撮影された映像には、図書館のドアから押し出されるデモ参加者が映っている。「追い出せ!」「やめろ、けがするぞ!」などの怒号が飛び交っていた。

ニューヨーク市のエリック・アダムス市長は「NYPDが不法侵入者を排除するためキャンパスに入っている」とXに投稿した。

シップマン学長代行によると、デモ隊が図書館に押し入った際に大学の警備員2人が負傷した。けがの程度は分かっていない。

「コロンビア大学アパルトヘイト(人種隔離)撤廃」の名称でネットに投稿された情報によれば、デモ隊は大学に対し、イスラエルと関係する企業からの出資を引き揚げるよう要求。図書館の名称を「バセル・アルアラジ人民大学」に改称するよう求めている。バセル・アルアラジ氏は2017年に死去したパレスチナの活動家。

図書館に詰めかけたデモ隊の全員が同団体に関係しているのかどうかは不明。大学側は「図書館の1室に限られているとはいえ、学生たちが最終試験に備えて勉強する中で学業を妨害する行為は一切容認できない」と強調した。

シップマン学長代行によると、デモ参加者は身分を明かして退出するよう繰り返し求められても誰一人応じなかった。参加者には解散しなければ不法侵入で逮捕される可能性もあると通告している。デモに関係していない学生などは図書館から退出した。

米国では1年ほど前、コロンビア大学で行われた親パレスチナの抗議集会が発端となって、全米の大学に抗議運動が広がった。

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