イスラエル、イエメン首都の空港を空爆 攻撃の応酬激化
エルサレム(CNN) イスラエル軍は6日、イエメン首都サヌアの国際空港や周辺の大型発電所などを空爆したと発表した。空港にある反政府武装組織フーシのインフラは「完全」に使用不能になったという。フーシ側は報復としてイスラエル国内を攻撃するとしている。
攻撃に先立ち、イスラエル軍はサヌア空港周辺から避難するよう警告していた。イエメンとイスラエルは約1600キロメートル以上離れており、同軍がイエメンへの攻撃の警告を出すのは初めて。
ここ数日でイスラエルとフーシの攻撃の応酬は一気に激化している。
フーシは4日にイスラエルのベングリオン国際空港を弾道ミサイルで攻撃した。イスラエル軍はミサイル迎撃を複数回試みたが失敗し、ミサイルが着弾した。
フーシはベングリオン空港への攻撃を認め、パレスチナ自治区ガザ地区で繰り広げられているイスラエル軍の作戦への報復措置と説明した。また、複数の空港、特にベングリオン空港を繰り返し攻撃することでイスラエル上空を「封鎖」すると警告。航空各社にイスラエルへの定期便運航を取りやめるよう呼びかけた。

上空に立ち上る煙を見る人々=6日、イエメン首都サヌア/Osamah Abdulrahman/AP
空港への攻撃を受けて、イスラエルのネタニヤフ首相は報復を約束し、フーシの後ろ盾となっているイランへの攻撃も示唆した。
イスラエルは報復として5日にイエメン西部のホデイダ港と近くのセメント工場を空爆した。フーシが運営する保健省によると、この攻撃で1人が死亡、35人が負傷した。
イスラエル軍は、ホデイダ港がイラン製の武器や軍事装備品、テロに関連する物資の輸送に使われていると主張した。
同軍は昨年12月にもサヌア空港を攻撃しており、フーシ傘下のテレビ局アルマシラによると、3人が死亡、30人が負傷した。