ウクライナ大統領、米議会が軍事支援承認しなければ「敗北」

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ウクライナのゼレンスキー大統領/Gints Ivuskans/AFP/Getty Images

ウクライナのゼレンスキー大統領/Gints Ivuskans/AFP/Getty Images

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は9日までに、米議会がロシアからの侵攻に抵抗するための軍事支援を承認しなければ、ウクライナは「戦争に負けるだろう」と述べた。

ゼレンスキー氏はクラウドファンディングサイト「UNITED24」の会合にビデオ通話で参加し、「もし米議会がウクライナを助けなければ、ウクライナは戦争に敗北する」とし、「もし、ウクライナがこの戦争に敗北すれば、他の国々が攻撃を受ける。これは事実だ」と語った。

ゼレンスキー氏の警告は2年余り前にロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降で最も厳しいものとなっている。米議会は数カ月にわたり、ウクライナへの軍事支援について可決を拒んでいる。これにより、ウクライナ政府は人員不足と弾薬不足との戦いを強いられる一方、ロシアはウクライナの都市をミサイルで攻撃しているほか、前線の弱点を探っている。

ロシアのミサイルが着弾したウクライナ北東部ハルキウ=6日/Anton Shtuka/AFP/Getty Images
ロシアのミサイルが着弾したウクライナ北東部ハルキウ=6日/Anton Shtuka/AFP/Getty Images

米上院は2月、ウクライナやイスラエルへの支援を盛り込んだ953億ドル(約14兆円)の法案を可決したが、米下院のジョンソン議長はこれまでのところ、ウクライナの軍事支援をめぐる法案を可決するための採決を拒否している。

ゼレンスキー氏は先に、CNNの取材に対し、米議会でこの軍事支援法案が可決されなければ、「数百万人」が死亡する恐れがあると述べていた。

ロシアが2022年2月にウクライナへの侵攻を開始したとき、ロシアはウクライナ首都キーウを数日で陥落させ、残りの領土も数週間で占領するとみていた。ロシア政府にとって悲惨な誤算であることが判明し、ウクライナは首都への当初の攻撃を撃退したほか、22年後半にはロシアが占拠した領土の一部を奪還していた。

ウクライナ軍が昨夏の反転攻勢に失敗すると、ウクライナ軍の当時の総司令官は戦争が「膠着(こうちゃく)状態」に陥ったことを認めた。

人員と科学技術の面で上回るロシアは今年に入り戦場での主導権を握ろうとし、ウクライナの街をミサイルで攻撃。東部の要衝アウジーイウカではウクライナ軍を撤退に追い込んだ。

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