ロシア国庫、異例の潤沢ぶり 手持ち現金は侵略前の13倍以上

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(CNN) フィンランドに拠点を置く独立系の調査団体は25日までに、ロシアの国庫の現状に触れ、3年目に突入したウクライナ侵略の前の水準に比べ13倍以上の現金を抱えるかつてない潤沢ぶりを示しているとの分析結果を公表した。

インドへの原油輸出が昨年、過去最高となる370億米ドルに達したことが主因とした。

CNNは同団体「エネルギー・クリーンエア研究センター」(CREA)による分析結果を独占的に共有できる便宜を得た。

インドに流れたロシア産原油の一部はインド西部沿岸部に位置する製油所で石油製品に加工され、米国や他の諸国へ輸出されていた。これら諸国はロシア産原油を締め出す制裁措置に加わってもいた。

ロシア以外で精製された石油製品は制裁措置の対象外となっており、「抜け穴」との批判も出ている。

CREAによると、ロシア産原油を材料にしたインドによる精製品の買い手は昨年、13億ドル相当の取引をしていた米国が最大の顧客となっていた。対象の期間は2022年12月から昨年末までだった。これら分析は公開されている海運あるいはエネルギー関連のデータに基づいた。

ロシア政府の歳入は昨年、過去最高の約3200億ドルに達し、さらに膨らむ見通しとなっている。このうちの約3分の1がウクライナでの戦費に充てられていた。今年はこの比率がさらに増える見通し。

米欧などが拒むロシア産原油の引き取りについてインドは、国際的な石油価格を低めにし続けるための方途と正当化している。西側諸国とは中東産の原油の確保で競合していないとも主張。インドが中東産原油の一層の調達に乗り出せば、原油価格は1バレルあたり75~76ドルの水準ではなく、150ドルに急騰するだろうとも説いた。

ロシアによるインドへの原油販売は制裁措置には抵触せす、全面的に合法な取引となっている。ただ、専門家らによるインドへの海上輸送路の調査では、膨大な輸出量の背後にはいわゆる「影の原油タンカー船団」が絡んでいることがうかがえた。この船団は、ロシアが取引相手や商談の方途の偽装を試み、手にする収益を最大限にするために編成したものともされている。

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