COP28、合意文書を採択 「化石燃料からの脱却」求める

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COP28の本会議で立ち上がり、拍手をするジャベル議長(中央)ら/Giuseppe Cacace/AFP/Getty Images

COP28の本会議で立ち上がり、拍手をするジャベル議長(中央)ら/Giuseppe Cacace/AFP/Getty Images

(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)は13日、合意文書を採択した。2週間にわたった協議を経て合意した内容は化石燃料からの脱却を求めるという前例のないものだが、曖昧(あいまい)な表現が使われているため、一部の国は最小限の行動を取るだけで許される可能性もある。

COP28では、石油やガス、石炭の未来の役割について激しく対立する国同士の交渉が長引き、会期が延長されていた。

一部の国や気候の専門家からは、COP28の合意について、化石燃料の時代に終わりを告げるものだとの声も上がるが、100カ国以上の国々や気候問題に関するグループが求めてきた言葉である、石油や石炭、ガスの「段階的廃止」を世界に求めるには至っていない。

今回の合意文書では、各国が適切と考える方法で炭素汚染を削減するための世界的な取り組みに「寄与」することを「呼び掛け」、いくつかの選択肢を提示している。そのうちの一つが、エネルギーシステムにおいて化石燃料から脱却し、重要なこの10年間に行動を加速させ、2050年までにネットゼロ(温室効果ガスの実質排出ゼロ)を達成するというもの。

COP28のジャベル議長は文書採択前の最後の会合で、各国代表を前に演説し、今回の合意について「歴史的」と呼んだ。

多くの国々の代表団が今回の合意について重要な一歩だとして歓迎した。

米国のケリー気候変動問題担当大統領特使は採決後、「我々は全員、違う言い方をしたであろう段落や文章、部分を見つけることができる」とした上で、「これほど強力な文章がまとめられたことは、ここにいる全員に楽観的な見方や感謝の念、大きな祝福をもたらす理由になると思う」と言い添えた。

多くの専門家は合意文書で化石燃料に言及したことについて慎重ながら歓迎する姿勢を示しつつ、化石燃料の拡大が続く可能性が残されているなど不十分な点も指摘している。

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